先日、伊丹⇄羽田間にてANAに搭乗したのですが、往復共に遅延しました。
往路は搭乗後、ドアクローズして滑走路へ動き出す、という段階でコックピットのコンピューターに不具合が見つかり、急遽メンテナンス。
復路は空港混雑等で搭乗が少し遅れ、その後滑走路混雑による順番待ちでしばらく待機。滑走路に移動後、離陸の順番待ち。
結局、往路は約1時間、復路は約30分到着が遅れました。
そもそも飛行機の定刻(出発時刻と到着時刻)っていったいいつの事なのでしょうか?
飛行機のドアが開閉する時?飛行機が動き出すor停止した時?なんとなくあいまいですよね。
飛行機の出発時刻とは飛行機が動き出す時刻のことです。
つまり、乗客の搭乗が完了し、ドアが閉まり、ボーディングブリッジを離れ滑走路に向かってプッシュバック(航空機に特殊車両を接続して、その動力により後方へ押し出して移動させること)する時の時刻なのです。
ということは、出発時刻の10分くらい前には搭乗ゲートをくぐっておかなければ、荷物を整理して着席、シートベルトを締めて出発を待つことはできないことになりますね。
ぎりぎりに搭乗すればいいと思っていたけれど、それじゃダメなようです。
飛行機の到着時刻は「飛行機が完全に停止した時間」です。シートベルトサインが消えるときですね。そこからドアが開くには少し時間がかかります。
ボーディングブリッジが接続されていれば、すぐに到着ロビーに出ることも可能ですが、羽田空港など大きな空港ではゲートから到着ロビーまでも時間がかかります。また、沖止めになった場合はバスに乗ってゲートまで移動するので、さらに時間がかかることになります。
ANAの2016年6月の国内線運航実績は定時出発率93.1%、定時到着率90.5%と発表されていますが、もっと頻繁に遅れているイメージがありませんか?
「定時」の定義にその真相があるんです。
飛行機の出発・到着時刻は「目安」程度で15分以内の遅延は「定時」の範囲にあるとみなされて、遅延にはなりません。「定時」「定刻」の定義をしっかり頭に入れて、到着後のスケジュールを考える必要がありますね。
他の定期公共交通機関へ振り替え時の運賃差額や、振り替えに際して発生した交通費・宿泊費を支払い。(予約便出発予定日から10日以内に精算)
精算には領収書(コピー不可)の提示が必要。『悪天候』などANA の事由以外による欠航・遅延の場合は費用負担不可。
他の定期公共交通機関への振り替えに際して発生した運賃差額や、振り替えに際して発生した交通費・宿泊費をANAが定める範囲において支払い。
振替方法や航空券の種類によって、支払い上限額や精算方法が異なる。
搭乗便の遅延により到着空港への到着が深夜になる場合など、到着空港から自身の目的地まで定期公共交通機関が利用できない場合に発生したタクシー代などの交通費をANAが定める範囲において支払い。※上限額15,000円
※振替費用の精算について、詳しくはANAホームページをご確認ください。ここでは簡単に説明しています。
ざっと説明を読んでいくと、天候が理由の遅延や欠航時には、補償は一切ないということがわかります。補償があるのは、航空会社の都合(機材故障などによる遅延・欠航)の場合のみですが、それも到着が深夜になり移動手段がない場合や、出発が翌朝になる場合の宿泊費用くらいです。
原則として、航空会社は、出発空港から目的地の空港まで運ぶこと以外の責任は負わないのですね。『2時間到着が遅れたから、予定していたバスに乗れなかった』なんて文句を言っても何の補償もないという事です(泣)
特に午前中や午後の早い時間、公共交通機関が動いているうちは何も対処してくれないようですね。
結局のところ、時間に十分余裕のあるスケジュールを組む必要があるということですね。連休になると特に空港が混雑することが予想されるので、1時間くらいは遅れると思ってスケジュールを組んだ方が良いのかも?機材トラブルなどで1便遅れると、その機材で折返し運航する便が遅れ…と遅延の連鎖が起こります。これから修行をされる方で、一日に何レグも飛ぶスケジュールを組んでいる方は、ある程度のリスクが伴うことを心にとめておかないといけないのかもしれませんね。
※今回はANAについて詳しく書きましたが、JALでも大差はないようです。