旅に出た時に一緒に持っていくと気分がぐっと上がる本。
忙しくてなかなか旅に出れなくても、旅をしている気分になれる本。
色んな本があります。
私がおすすめする旅のおとも、または旅に出た気分になれるおすすめ5冊、Part2です。
アフリカの角と呼ばているソマリア連邦共和国。国として認められているのはソマリア連邦共和国ですが、実際は平和な独立国家とされている「ソマリランド」、海賊の拠点「プントランド」、リアル北斗の拳「南部ソマリア」の3つの暫定国家に分かれています。
国民は氏族(親戚のようなもの)に属していて、氏族間での争いが絶えません。現在も内戦が続いていて、特に南部ソマリアは危険な地域です。
外側からなんとなく取材するのではなく、覚醒作用がある「カート」の葉っぱを現地の人たちと一緒に噛んだり、現地のテレビ局で日本支社長に就任したりと、相手の懐に飛び込んで、人間関係を築いての取材は素晴らしいと思います。
危険な場面にも遭遇しているのですが、ユーモアを交えてさらっと書いています。ソマリアを危険な国として認識して欲しくないという、著者のソマリア愛を感じました。
520ページ超もある本ですが、ほんとアッという間に読めてしまいます。
今すぐは無理かもしれませんが、いつか行ってみたい国です。
カメラマンとして新聞社に勤めていた著者は、3年半で退社し、アジア6ヶ国、約100日の旅に出ます。
その旅の途中で出会った日本人旅行者の写真を撮らせてもらう旅です。
旅先で人生を終えようとしている老人、カップルやひとり旅の学生など、被写体はさまざま。旅の目的も人それぞれ。
何か答えを見つけて自分を変えたい人。
旅に意味なんていらない人。
本当にいろんな人がいるもんだなぁ、と改めて思いました。
3年後、帰国した彼らのもとへ訪ねていき、再び撮影します。
会えた人、会えなかった人。
答えを見つけ出した人、見つけられなかった人。
良くも悪くも、旅が与える影響の大きさについて考えさせられる本です。
ASIAN JAPANESE―アジアン・ジャパニーズ〈1〉 (新潮文庫)
ひょんなきっかけで「珍国の陛下」から依頼された仕事は、
『今まで聞いたことがない珍しい国や地域に行くこと』
「珍国の女王」の称号を受け、世界を飛び回る毎日。
一般的に訪れる機会が少ない国や地域をメインに訪れ、旅人に紹介していく珍国の案内人として活動されています。
そんな仕事があるなら、私もやって見たい!と思ったけど、添乗の仕事もされているそう。
お客様第一での旅は私には無理だな(笑)
新聞やニュースのイメージで勝手に、怖い国、貧しい国と決めつけてしまっているけれど、実際に訪れると人々は優しく、貧しくても幸せに暮らしていることも多い。
もちろん安全第一だけど、先入観だけで決めつけてしまうのはよくないですね。
世の中にはまだまだ自分の知らない国や行ってみたい国が盛りだくさん。
イメージに囚われず、いろんな国へ行ってみたいと思わせてくれる本です。
ユーラシア・アフリカ大陸を684日かけて旅した女性の話です。
「小さな声にそっと耳を傾けること。それこそがコミュニケーションの核ではないか」
大学時代に教授から言われた言葉が胸に残り、小さな声を探しに旅に出ます。
今まで読んだ旅行記は、筆者の経験やその時に感じた感情が読み手にもストレートに伝わってきて、
私も旅に出たい!
色んな経験してみたい!
と思えるものがほとんどでした。
でも、この本は旅で深く印象に残ったシーンだけを切り取って、淡々と描かれているので、旅の行程が見えなくて一緒に旅している気分にはなれません。
それぞれの国で出会った地元の人や旅人とのエピソードが書かれているのですが、著者本人の感情をハッキリと書いていないので、旅の最初は感情移入しにくく、少し冷たい感じがします。
ところが、中東、アフリカと旅を進めて行くうちに、少しづつ感情が表れてきて、少し柔らかい文章に変化します。
本当に幸せなのは裕福な国に生まれた人なのか?
貧しい国に生まれたら、幸せではないのか?
そんなことを教えてくれ、考えさせられました。
旅を通じて成長するってこういうことなのかな?と思える一冊です。
インパラの朝―ユーラシア・アフリカ大陸684日 (集英社文庫)
旅先で現地の人や同じ旅人に積極的に声をかけ、仲良くなって旅先の国について学んでいく。
旅をしながら自分も成長していくスタイルの旅行記です。
本を読むととてもそうは思えないのですが、自称人見知りの著者がボディーランゲージを交えた英語で、現地の人と仲良くなるってすごいなぁと感心します。
私なんて旅先で現地の人に話しかけることなんてほぼない…
現地の人と話すのは、店員さんや道を尋ねる時くらいで、それ以上に会話が弾むことなんてなかなかありません。
第一、何を話していいのかよくわからない…
会話が乏しいんですよねぇ。
でも、こんなふうに地元の人たちと仲良くなれたら、また違った視点でその国の事が見えてくるんだろうなぁと思います。
もう少し積極的に、地元に溶け込んだ旅をしてみようかな?
荷物になると思うのだけれど、いつも旅には電子書籍ではなく本を持っていきます。
空港や飛行機の中、ホテルで読むと旅の気分がぐっと上がります。
次はここに行ってみよう。私もこんな風に旅がしたいな。と思うことや、私はこんな風には思わないな。など、いろんな視点から旅を感じることが出来ます。
たくさんある本の中から、これだ!という1冊を見つけた時は嬉しくなります。
旅に出かけるのに意味なんてなくても、自分が行きたいと思ったところに出かけていき、楽しいひと時を過ごしたらそれでいいのでは?
他人の旅をうらやましがるだけじゃなく、自分オリジナルの旅のスタイルを見つければいいと教えてくれたのも旅の本です。
自分では気づかないような新しい発見を教えてくれる本は大切な旅のおともです。