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エチオピア旅⑤世界一過酷?なダナキルツアー後編

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いよいよダナキルツアーのメインイベント、マグマとご対面です。
もちろん、そのためには約3時間かけて山を登らないといけないという試練が待っているのですが…

この日のために、約1年前から週1だけどウォーキング(平地、荷物なし、約5km)を始めました。その成果が表れているといいのですが(笑)

エチオピア旅④世界一過酷?なダナキルツアー前編からの続きです。

3日目

エルタ・アレ火山へ向けて出発

午前中は比較的ゆっくりゲストハウスで過ごし、11時前くらいに出発。
出発までの退屈しのぎに、地元の小学校を探すため、果敢にも周辺散策に出かけましたが、子供たちの「マニー」攻撃に撃沈。そして、やっぱりかわいいので写真を撮ってしまいました。
何が正解かわからないので、難しい(>_<)

かっこよく決めポーズ決めてくれました。

ゲストハウスを出発し、ランチ休憩を挟んでのロングドライブ。
最初の1時間くらいは舗装された道路でしたが、途中から未舗装道へ。
砂地の道はまだいいのですが、火山が近づいてくると道に溶岩がごろごろ。

写真では分かりにくいと思いますが、もの凄く揺れます。ちょっとしたアトラクションのようなもの。何度天井やガラスに頭をぶつけたことか。
ドライバーは「アフリカン マッサージ」と言っていました(笑)

悪路を走ること約2時間。どうにかベースキャンプに到着です。

ベースキャンプから望むエルタ・アレ火山。もくもくと煙が上がっているのが見えます。

そして、このツアーで一番残念だと思ったのがこのベースキャンプの汚さ。写真でもペットボトルなどのごみが散乱しているのがわかると思います。
今回参加したツアーでは、ゲストハウスに宿泊した昨日以外にトイレやごみ箱などの設備はありませんでした。
1日目の青空キャンプも、そしてこのベースキャンプも、もちろん山頂のベースキャンプにもトイレはなく、「その辺でご自由に」という青空トイレです。

観光客が少なかったときはそれでよかったのかもしれないけれど、徐々に増えてきた今、ごみは増える一方。
周辺では臭いがきついところもありました。

ごみに関しては、飲み干したペットボトルをどこに捨てたらいいのかドライバーに尋ねると、

「どこでも自由に」

と返答され、本当に手渡したペットボトルをポイッと捨てていました。
ごみはごみ箱に捨てるっていう概念がないんだと思います。

ランチ休憩で利用した食堂には、お世辞にも綺麗とは言えなかったけれどトイレがありました。
それと同じレベル、もしくはもっと簡易的なものでもいいので、トイレとごみ箱を設置するだけで臭いやゴミの問題はずいぶん解消されると思うのですが、私たちの常識とは全く別の常識があるんでしょうね。
私にはどうすることもできないのが残念です。

同じツアーだった人が

「一人3個ごみを拾って帰るようなルールを作れば、少しはきれいになるのに。」

と話していました。
確かに、誰かが動き出さないと改善されませんよね。
取りあえず最低限のルールとして、自分のごみはメケレのホテルまで持ち帰りました。
今後ダナキルツアーに参加される方も、各自ごみは持ち帰るように心がけてくれると嬉しいです。

エチオピアはアフリカでも貧しい国の一つです。その国の大切な観光資源である雄大な自然が、いつまでも大切に保たれますように。

登山開始

夜7時くらいに軽く夕食(パンとスープ)で腹ごしらえしたら、いよいよ登山開始です。
この日はエチオトラベル以外にもたくさんのツアーが集結し、総勢100人以上はいたんじゃないかな?
あまりにも人数が多すぎて、荷物を運ぶラクダが足りなくなるくらい。

通常、山頂のベースキャンプでの仮眠用マットレスと寝袋、予備の水はラクダが運んでくれるのですが、この日はマットレスと最低限の予備の水を運ぶだけで精いっぱいとの事で、寝袋と1.5Lの水2本を各自運ぶようにとの指示がありました。

想定以上の重さの荷物に登る前から不安が…大丈夫だろうか?私…

3グループに分かれての登山となり、私たちは最終の3番目だったので、午後7時半の出発です。
先頭と最後尾をガイドと護衛の人が歩きます。
暗くて足元が見えないので、ヘッドライト必須です。私たちはこちらを購入して持っていきました。
ツアー中は暗い中食事をすることが多かったので、とっても便利でした。

パナソニック(Panasonic) LED防滴ネックライトBF-977P

夜になると麓のベースキャンプからもマグマの明かりが見えます。頂上までは10kmちょっとの道のり。
今からあそこに行くのかぁ。どんな景色が待っているのか、期待が高まります。

世界一低い活火山」と言われるエチオピアのエルタ・アレ火山は、標高613メートルと地表にある火山のなかでは地球上で最も低い火山です。

2016年11月と2017年1月に大規模な噴火があり 、1月の噴火で山腹に新たな溶岩湖が出現したそう。実際、登っている途中に2つ目のマグマ湖の明かりが見えました。
2017年初めごろはマグマの活動が活発過ぎて、火口に近づけない日もあったようです。せっかく頑張って登ったのに、近くでマグマを見れないなんて残念すぎるけれど、自然相手なので仕方ないですね。
今日は近くに行けるようなので楽しみです。

翌朝下山時に撮った写真です

出発して最初の20分くらいは砂地。いきなり足元を取られて歩きにくい。一気に疲れが出てきます。
2017年12月初めに、護衛をつけていないドイツ人個人旅行者がエルタ・アレ火山周辺で何者かに射殺されたと、ETTのホームページに記載がありました。
護衛を強化してツアーは問題なく催行するとの事だったので、心配していなかったのですが、真っ暗な中を歩いているので、護衛がいないと不安になるかも?しっかり守ってくれる護衛の方に感謝です。

翌朝下山時に撮った写真です

その後、溶岩道へ。
歩き出して1時間くらいで最初の休憩。このころは最後尾付近ながらもみんなの列に何とかついていけてました。
休憩後、徐々にみんなの列から遅れていき、気付けば先頭グループ、私とダンナ、最後尾グループの3つに分かれていました。(ちなみに最後尾グループはラクダで登る予定だったちょっと太ったベルギー人のおじさんです。追加料金を支払えば、ラクダで山頂までいけます。ラクダに空きがあれば、ですが。)

1時間ごとに休憩だったので、休憩の度にみんなに追いつくんだけれど、出発してすぐに引き離されるというパターン。1年間ウォーキング頑張ったのにこれかぁ、と自分の不甲斐なさに悲しくなりましたが、それが自分の実力なので仕方ありません。
あまりにも哀れに思ったのか、途中からダンナが私の寝袋を持ってくれました。感謝です。

出発から3時間ちょっと、ふらふらになりながらも、なんとか頂上のベースキャンプにたどり着きました。

頂上ベースキャンプの展望台からみた火口。
赤々と燃える火口は神秘的。あの向こうに煮え立つマグマがあるのかと思うと、ワクワクします。

火口へアタック

火口はクレーターなっているので、頂上ベースキャンプから10mくらい下ります。
徒歩10分くらいで火口に到着。

火口には立入禁止の柵など一切ないので、自己責任で近づきます。あまり近づきすぎると落ちそうなので、恐る恐る歩み寄ります。

残念ながらこの日はスモーキーだったため、マグマが見えにくかったのですが、少し待てば煙が薄くなる瞬間があり、真っ赤なマグマが活発に動いている様子を目にすることが出来ました。

煙が出ている間も、波が岩に打ち付けるようなザッパーンという音が聞こえてきます。
当たり前だけど、地球って生きているんだなと思った瞬間です。

時々、火口から煙とともにガスを含んだ風が吹くのですが、これが熱くて臭い!かなりの刺激臭なので、マスクは必須です。

1年以上前、噴火で2つ目のマグマ湖ができる前に行った人のブログを見ると、マグマの量がもっと多く、マグマ湖の淵から溢れてきそうなほどだったのに、私たちが訪れた時はマグマの量が少なく、目測なのではっきりとはわかりませんが、淵から10m(もっとかな?)位下でした。
2つ目のマグマ湖の出現で、マグマが分散されて量が減ったのかもしれません。

その分臨場感が少なかったのが残念。とはいえ、自然のエネルギーには圧倒されました。

4日目

早朝マグマ鑑賞後、下山

興奮冷めやらぬまま3~4時間仮眠して、早朝、再びマグマ鑑賞に向かいます。
2回目のマグマ鑑賞は希望者のみなので、寝ている人もいました。
ものすごく眠くて、もう少し寝ていたい衝動に駆られたのですが、せっかくここまできたのだから、頑張って見に行きます。

この日のマグマ湖もスモーキー。寝て起きたら煙が消えてなくなっていないかなぁ、と淡い期待を抱いていましたが、そんな都合よくはいきませんね。
活発に動くマグマを目に焼き付けたら、下山です。

登りと違って下りはみんなについていけるだろうと思っていたけど、甘かった。
みんなの列についていけたのは最初の休憩まででした(涙)

ヨロヨロになりながら下山する私を元気づけてくれる朝日。

途中、モニュメントバレーのような奇岩がありました。(行ったことないけど)

ヨロヨロ歩く私と最後尾グループの間を行ったり来たりしながら守ってくれていた護衛の人。
サンダルっぽい靴でひょいひょい歩く姿がたくましい。
基礎体力の違いを思い知らされました。
これからもウォーキング続けよう、と心に誓いました。

ヘロヘロになりながらも、無事下山。
ミネラルウォーターで顔や手足を洗い、車の中でささっと着替えを済ませたら、朝食を頂きます。

さすがに腹ペコ。もりもり頂きました。
朝食後、塩湖と温泉に立ち寄り、メケレに帰ります。

アフデラ湖

塩分濃度が高く、死海のように浮くことができる湖。
湖のほとりに掘っ建て小屋があるので着替えることは可能ですが、面倒だったので私は足だけ。
(ただし、掘っ建て小屋には扉はありません。着替える際には注意が必要です。)
表面はぬるいのですが、底の水はちょっと冷たかったです。

すぐ隣には温泉があります。
といっても、浅いので寝ころばないと肩までつかるのは無理です。
でも、お湯は適温で気持ち良かったです。筋肉痛にならないように、足だけつけてマッサージしておきました。

この近くでランチ休憩を済ませたら、一路メケレへ向けてロングドライブです。

帰り道、家畜渋滞の時に出会った地元の子たち。なんていう部族かわからないけれど、ビーズのネックレスやブレスレットがとってもおしゃれでした。
次回は南部の部族めぐりをしてみたいなぁ。

まとめ

持って行って良かったもの

カメラ、予備バッテリー、モバイルバッテリー
帽子、日焼け止めクリーム、サングラス
トイレットペーパー、ウエットティッシュ、ボディシート
サンダル、タオル、水着
リップクリーム、ハンドクリーム
トレッキングシューズ
ヘッドライトまたはネックライト
マスク

世界一過酷だと言われているダナキルツアーですが、私は時期によるのではないか?と思います。
確かに、エルタ・アレ火山への登山は私にとっては物凄くハードでしたが、斜度がキツイ訳ではないし、標高もそんなに高くないし、1時間ごとに休憩もあるので普通の人にはちょっとしんどいくらいだと思います。
登ったこと無いから想像だけど、富士山の方がよっぽど辛いと思います。

ただ、夏になると昼間の気温が40度を超えるのはもちろんの事、夜でも気温が下がらず30度以上、おまけにほとんど風も吹かないとの事。
そんな中での青空キャンプ泊や登山はきっと過酷なのではないでしょうか?

食事はここ数年で改善されたのか、完全に旅行者向けのメニューだったので、どれも美味しく頂きました。

青空トイレは以前サハラ砂漠で同じような経験があるので、抵抗ありませんでしたが、慣れていない人には辛いかも?すぐになれると思いますが。

色々大変だったけど、マグマをこんなに近くで見ることなんてなかなかできないし、この世の景色とは思えないような極彩色の世界やウユニ塩湖のような美しい 世界に出会えたので、このツアーに参加して良かったです。

ちょっと距離はあるようですが、ハワイ島のキラウエア火山は車で簡単にアクセスできるマグマを鑑賞できるスポットなので、近いうちに行ってみたいな。
また、バヌアツにも頂上付近まで車で行けるヤスール火山があるので、興味津々。
マグマの魅力に憑りつかれたようです(笑)

最後にETT(エチオトラベル&ツアーズ)についてですが、ちょっといい加減かな?
メケレの空港に迎えに来てくれるって言っていたのに来てなかったり、ホテルの予約が出来ていなかったり。
ツアーの前後にETTを通してメケレのホテルを予約していたのですが、ツアー後ホテルでチェックインしようとすると、予約がないと。しかも今日は満室だと。
はぁ?!そんなはずはない。すでにお金を払っていると抗議するも、名簿に名前がないと。
フロントでアディスアベバのオフィスに電話してもらい、メールでやり取りしていた女性スタッフに猛抗議。その後、女性スタッフがホテルと交渉してくれ、なんとか部屋が確保できました。(って、満室じゃなかったんかい!!)

こちらからきちんと要求しないと忘れられていることがあるかもしれなので、要注意です。

小さなトラブルはあったけど、きちんと主張すればこちらの要望に応えてくれたので、ヨシとしましょう。今後ETTを利用する予定の方、遠慮せずに自己主張はしっかりしましょう。

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旅のなか

SFCとJGCを取得。快適旅ライフを送るべく、陸マイル活動を頑張っています。旅やマイルについて気ままに綴っています。 詳しくはこちらをご覧ください。