国土交通省より2017年度(2017年4月~2018年3月)の定時運航率等が発表されました。
2016年度の1-2-3はスターフライヤー、JAL、スカイマークでしたが、2017年度の順位はどうなっているのでしょう?
早速見ていきましょう。
すべての乗客が飛行機に搭乗し、ドアが閉まったのち、飛行機が動き出した時間が「出発時刻」、飛行機が駐機場(降機場所)に止まった時間が「到着時刻」になります。
しかし、飛行機の出発・到着時刻は「目安」程度で15分以内の遅延は「定時」の範囲にあるとみなされて、遅延にはなりません。予定時刻の15分以内に出発・到着すると定時運航ということになります。
現在国内線は12社が就航しています。エアアジア・ジャパンは2017年10月29日に国内線が就航したので下期(2017年10月~2018年3月)のみのデータとなります。なのでエアアジア・ジャパンの今回のランキングは参考程度に考えていた方がいいかもしれません。
順位 | 航空会社 | 定時運航率 |
1 | スカイマーク | 93.06% |
2 | エアアジア・ジャパン | 90.42% |
3 | AIR DO | 90.06% |
4 | 日本航空 | 90.01% |
5 | スターフライヤー | 89.86% |
6 | 全日空 | 88.52% |
7 | ソラシドエア | 87.75% |
8 | ジェットスター・ジャパン | 85.17% |
9 | 日本トランスオーシャン | 83.90% |
10 | 春秋航空日本 | 83.22% |
11 | バニラ・エア | 80.94% |
12 | ピーチ・アビエーション | 79.17% |
1位はスカイマーク。2015年に民事再生法を申請しましたが、1年余りで営業利益の黒字化を果たし、見事にV字回復しました。その結果が定時運航率にも出ていますね。
1年を3ヶ月毎の4期に分けて集計しているのですが、2017年4月〜6月の期間はAIR DO、日本航空に次いで3位でしたが、そのほかの期間は全て1位。しかも12社のうちで4期間ともすべて90%を越えているのはスカイマークのみ。就航便数や就航空港など、各社さまざまなので全く同じ条件で比較しているわけではありませんが、やっぱりこれってすごいことだと思います。
是非とも来年度以降も定時運航を遵守して欲しいです。
それから、2位にランクインしたエアアジア・ジャパン。下期のみ(2017年10月~2018年3月)のデータとはいえ、なかなか良い定時運航率ではないでしょうか。今後も定時運行を続けてLCC=遅延するっていうイメージを覆してくれると嬉しいです。
遅延便とは出発予定時刻より15分を越えて出発した便の事をいいます。遅延理由は天候、機材故障、機材繰り、その他となっています。(遅延便の割合が大きいほど、遅延便が多いということになります)
順位 | 航空会社 | 遅延率 |
1 | スカイマーク | 6.94% |
2 | エアアジア・ジャパン | 9.58% |
3 | AIR DO | 9.94% |
4 | 日本航空 | 9.99% |
5 | スターフライヤー | 10.14% |
6 | 全日空 | 11.48% |
7 | ソラシドエア | 12.25% |
8 | ジェットスター・ジャパン | 14.83% |
9 | 日本トランスオーシャン | 16.10% |
10 | 春秋航空日本 | 16.78% |
11 | バニラ・エア | 19.06% |
12 | ピーチ・アビエーション | 20.83% |
当然かもしれませんが、見事に定時運航率と同じ結果となっています。
スカイマークの6.94%は飛びぬけてよい数値ではないでしょうか?
2016年度に引き続き、残念ながらピーチ・アビエーションが最下位という結果になりました。が、遅延率は23.25%⇒20.83%と若干改善しています。
今年度もさらなる改善を目指して頑張って欲しいですね。
ちなみに、スターフライヤーを除く各社の遅延率で一番大きな割合を占めていたのが機材繰りでした。日本航空や全日空が7%以上、ピーチアビエーションに至っては14%を超える中、スターフライヤーはわずか0.08%と驚異的に良い数値でした。各社機材繰りには苦労しているのでしょうか?
2017年度に欠航した便数の割合ランキング。欠航理由は天候、機材故障、機材繰り、その他となっています。
順位 | 航空会社 | 定時運航率 |
1 | スカイマーク | 0.59% |
2 | スターフライヤー | 0.67% |
3 | 日本トランスオーシャン | 0.90% |
4 | ソラシドエア | 1.18% |
5 | エアアジア・ジャパン | 1.26% |
6 | ピーチ・アビエーション | 1.32% |
7 | 日本航空 | 1.34% |
8 | 全日空 | 1.38% |
9 | バニラ・エア | 1.48% |
10 | AIR DO | 1.51% |
11 | ジェットスター・ジャパン | 1.85% |
12 | 春秋航空日本 | 3.56% |
このランキングでも1位はスカイマーク。全てのランキングにおいて1位とは凄いです。今後のさらなる成長に期待が持てます。
日本航空や全日空は就航便数が多いので天候による欠航率が他社に比べて高いため、同じように比較するのはちょっと酷かな?という気もします。
ちなみに天候による欠航率ランキングは、1位ピーチ・アビエーション、2位は同率で日本航空と全日空でした。また、天候による欠航率が1%を超えているのはこの3社のみでした。
2016年度のランキングや国際線の定時運航率は下記をご覧ください。
更新日:2020-4-20ANAとJAL、比較してみよう!第8弾は飛行機の定時運航率編です。電車と違って飛行機って出発が遅れるっているイメージがありませんか?定時に出発する事ってあんまりないような気がするのは私だけでしょうか?今回は定時運航率ランキングについて、比較してみます。飛行機の定時って?すべての乗客が飛行機に搭乗し、ドアが閉まったのち、飛行機が動き出した時間が「出発時刻」、飛行機が駐機場(降機場所)に止まった時間が「到着時刻」になります。しかし、飛行機の出発・到着時刻は「目安」程度で15分以内の遅延は... ANAとJAL、比較してみよう!定時運航率編 - マイルジャーニー |
より詳しい2017年度の定時運航率等を知りたい場合は、下記国土交通省のページの「平成29年度分」をクリックし、「特定本邦航空運送事業者に係る情報(PDFまたはEXCEL)」をクリックして確認してください。
http://www.mlit.go.jp/koku/15_bf_000727.html
羽田、伊丹、札幌など、離発着便の多いいつも混雑している空港に就航していると遅延の確率が高くなるので不利との見方もありますが、そこは企業努力で頑張って貰うしかありません。
(その分集客率が良くて収益を上げているはずですからね)
空港の利便性、価格、旅先への就航など航空会社を選ぶ基準はいろいろあると思いますが、定時運航率等のランキングを参考にして選ぶのも一つの目安になると思います。
この数値が全てという訳ではありませんが、旅先での滞在時間が短かったり、遅れてはいけない仕事があるときなどは参考になるのではないでしょうか?
あらかじめランキングを頭に入れておけば、いざ遅れた時に「ああ、やっぱりな。」と諦めがつくかもしれませんよ(笑)