イギリスのコンサルティング会社であるヘンリー&パートナーズが発表した「Visa Restrictions Index 2020」で日本のパスポートが3年連続1位に輝きました。
2019年に引き続き、今年も単独1位。
ビザなしで訪れることが出来る国は1ヶ国増えて191ヶ国となりました。
年々増す日本の信頼度、200ヶ国突破も現実味を帯びてきました。対象国全制覇も夢じゃないかも?
ビザ(査証)とは?
査証(さしょう)又はビザとは、国家が自国民以外に対して、その人物の所持する旅券が有効であり、かつその人物が入国しても差し支えないと示す証書である。多くの国では入国を保証するものではなく、入国許可(上陸許可)申請に必要な書類の一部となっている。大多数の国が同様の制度を運用しているが、同時に一定の条件内で査証免除が行われている場合が多い。
Wikipediaより
簡単に言うと入国許可証 のこと。
最近はやりの電子ビザ、米国のESTAやカナダのETAなどはビザ免除プログラムに基づいての電子渡航認証システム。ビザ(査証)とは異なります。
ビザを取得するためには大使館や領事館に必要書類を提出し、ビザ代を支払わなければなりません。
日本に大使館や領事館がない国、例えば赤道ギニアに行くには中国やアメリカ、フランスなど赤道ギニア公館がある国でビザを申請し、取得しなければなりません。申請すれば必ず取得できるわけではないので、なかなか骨の折れる作業です。
それを考えると、ビザなしで旅行できるってすごいことなんです。
Visa Restrictions Index 2020
このランキングはビザなしで渡航できる国の数を比較したものとなります。(到着時に空港などで取得可能なアライバルビザ、ESTAやETSA、eTAなどの電子ビザを含む)
世界199ヶ国のパスポートを対象に、全227ヶ国・地域の渡航先を調査しています。
ランキングTOP5は次の通り。
ランキング | 国 | ビザ免除国数 |
1 | 日本 | 191 |
2 | シンガポール | 190 |
3 | 韓国・ドイツ | 189 |
4 | イタリア・フィンランド | 188 |
5 | スペイン・ルクセンブルク・デンマーク | 187 |
1位の日本、2位のシンガポールは2019年と順位変わらず。韓国は1ランクダウンの3位、ドイツは1ランクアップの3位。上位の顔ぶれはあまり変化ありませんね。
日本はブラジルのビザが2019年6月17日以降不要になり、去年より1ヶ国増えました。また、2019年9月30日までだったミャンマーのビザ免除期間が1年延長し、2020年9月30日までとなっています。
最下位は2019年と変わらずアフガニスタンですが、2019年より4ヶ国減って26ヶ国、ワースト2位のイラクも2ヶ国減って28ヶ国となっています。
内政が不安定なので、これらの国の人は旅するのが大変ですね。
詳しくはこちらをご覧ください。
PASSPORT INDEX
同じくパスポートパワーランキングを発表している「PASSPORT INDEX」。
こちらのランキングはビザ免除国数、アライバルビザ取得可能国数、ビザ取得国数の比率によってスコア計算されています。
ビザの自由度数によってランキングされているようです。
対象となっているのは世界198のパスポート。
日本は去年よりスコアを伸ばし、1ランクアップの3位。
171の下のMobility Scoreをクリックすると、ビザが必要な国やビザ免除の国(何日間ビザ免除かなど)が表示されます。
ランキング上位は次の通り。
1 | アラブ首長国連邦 |
2 | ドイツ・フィンランド・ルクセンブルク・スペイン |
3 | デンマーク・イタリア・オランダ・オーストリア・ポルトガル・スイス・日本・韓国・アイルランド・米国 |
4 | スウェーデン・フランス・ベルギー・マルタ・ギリシャ・ノルウェー |
5 | シンガポール・チェコ・ハンガリー・ポーランド・リトアニア・スロバキア・英国・カナダ・ニュージーランド |
1位は去年と同じくアラブ首長国連邦。
上位の国は去年と大きな違いはありません。
詳しくはこちらをご覧ください。
2019年のランキングはこちら。
2019年度のパスポート発行率
毎年2月20日の「旅券の日」に公表されている外務省のデータによると、2019年度(平成31年1月〜令和元年12月)のパスポート発行数はおよそ450万冊、前年比4.2%増で、2015年から増加傾向が続いているそうです。
また、2019年末時点での有効パスポート数は約3,000万冊で、およそ国民の4人に1人が所持している計算。発行率は少しずつ増えてきているけど、所持率はあまり変化がないようです。
年代・性別発行数を見ると、年代別では30歳未満の割合が43.2%、男女別では女性が53.6%。特に20代女性の発行率は57.2%を占めています。
年代別の発行率は次の通り。
年代 | 発行率 |
19歳以下 | 22.8% |
20代 | 20.3% |
30代 | 13.4% |
40代 | 14.3% |
50代 | 12.6% |
60代 | 10% |
70代 | 5.6% |
80歳以上 | 1.0% |
発行率が一番高いのは19歳以下、次いで20代、40代と続きます。
ワーストはやっぱりというか当然というか80歳以上。
50歳未満で考えると、3〜40%の人がパスポートを所有しているのかもしれませんね。
外務省のデータはこちらから確認できます。
旅券統計
まとめ
日本のパスポート保有者がビザなしで渡航できる国は、去年に比べて1ヶ国増えましたが、日本が訪日外国人のビザを免除している国は去年と変わらず68ヶ国。
今年開催の東京オリンピックに向けて、キャッシュレス化は進んでいるけど、ビザの発給には慎重なままです。
ビザなしで自由に世界を旅することが難しい国がある一方、日本はたくさんの国にビザなしまたはアライバルビザで簡単に旅することができます。
せっかく手に入れた最強パスポート、たくさん使って世界に飛び出してみましょう。