更新日:2018-6-1
ANAとJAL、比較してみよう!第6弾はアライアンス編です。
航空業界では現在4つのアライアンスがあります。
ANAが加盟する「スターアライアンス」、JALが加盟する「ワンワールド」、日本の航空会社は加盟していない「スカイチーム」に加えて、2016年5月、世界最大のLCCアライアンスとなる「バリューアライアンス」が誕生しました。
4つのアライアンスを比較してみました。
アライアンスとは?
アライアンスは連合という意味です。複数の企業が互いの利益のために協力しあうこと、業務提携のようなものです。航空会社のアライアンスを日本語で言うと「航空連合」、連合内でコードシェア便やマイレージサービスの相互乗り入れなど、利用客の利便性を図り、集客の向上を目指すことが可能になってきます。
アライアンスのメリット
一番のメリットはマイルを相互加算、特典を相互利用できることだと思います。ANAで貯めたマイルをシンガポール航空の特典航空券に交換、など幅広い利用方法ができます。
また、空港ラウンジも同じアライアンスなら利用することができるので、例えばスターアライアンスならユナイテッド航空の利用者でもANAラウンジを利用することができます。同じ航空会社ばかりを選ばなくてもいいので、選択肢が広がりますね。
スターアライアンス
加盟航空会社
アドリア航空、エーゲ航空、エア・カナダ、中国国際航空、エアインディア、ニュージーランド航空、ANA、アシアナ航空、オーストリア航空、アビアンカ航空 、アビアンカ・ブラジル航空、ブリュッセル航空、コパ航空、クロアチア航空、エジプト航空、エチオピア航空、エバー航空、LOTポーランド航空、ルフトハンザドイツ航空、スカンジナビア航空、シンセン航空、シンガポール航空、南アフリカ航空、スイス インターナショナル エアラインズ、TAPポルトガル航空、タイ国際航空、ターキッシュ エアラインズ 、ユナイテッド航空
以上、28の航空会社が加盟している世界最大級のアライアンス、就航国は192か国です。(2016年12月現在)
アジア、ヨーロッパ、アフリカ、北米、オセアニアと各地域を網羅していて、特にヨーロッパ全域がカバーされていますが、南米にはちょっと弱いかな?というイメージがあります。でも、2017年2月からANAのメキシコシティ直行便が就航するので、南米への玄関口になってくれるかも?と期待しています。
世界一周運賃
マイル制の世界一周航空券で、全旅程で16区間以内、途中降機は3~15回まで、同じ都市での途中降機は1回だけ、経由・乗り換えは3回までとなっています。
有効期限は1年間で、必要最低旅行日数は日本出発日の翌日から帰国便の出発日までが、エコノミークラスは3日間以上、ビジネスクラスは10日間以上となります。
STAR1 | STAR2 | STAR3 | |
(29,000マイル以内) | (34,000マイル以内) | (39,000マイル以内) | |
Y | 358,900円 | 422,700円 | 494,600円 |
PY | 553,800円 | 632,300円 | 734,800円 |
C | 705,500円 | 822,000円 | 958,900円 |
F | 1,141,000円 | 1,344,000円 | 1,504,800円 |
※燃油サーチャージ、空港税、航空保険料などは別途加算。
※Y:エコノミークラス、PY:プレミアムエコノミー、C:ビジネスクラス、F:ファーストクラス
ワンワールド
加盟航空会社
アメリカン航空、ブリティッシュ・エアウェイズ、キャセイパシフィック航空、フィンエアー、イベリア航空、日本航空、LATAM(2020年4月30日脱退)、カタール航空、マレーシア航空、カンタス航空、スリランカ航空、ロイヤルヨルダン航空、S7航空、ロイヤルエアモロッコ(2020年4月加盟)、アラスカ航空(2021年夏頃加盟予定)
以上、13の航空会社が加盟、就航国は約160の国と地域です。(2018年5月現在)
加盟航空会社は3つのアライアンスの中で一番少ないですが、各国のフラッグキャリアが加盟しているイメージです。特にLATAMが加盟しているので、南米には強いです。そのかわりアフリカが弱いかな?と思いきや、ブリティッシュエアウェイズが主要都市を結んでいて、全世界網羅してます。
世界一周運賃
イースター島へ行ける唯一の世界一周航空券です。
大陸制なのでマイル数を気にする必要はありません。飛行機は最大で16回まで利用可能ですが、各大陸ごとにフライト制限があります。(北米大陸6回、その他4回)一度出た大陸に戻ることはできません。
有効期限は1年間で、必要最低旅行日数は制限なし、全工程で2回の途中降機が必要です。
3大陸 | 4大陸 | 5大陸 | 6大陸 | |
Y | 335,000円 | 354,600円 | 418,800円 | 485,000円 |
C | 656,300円 | 780,400円 | 895,200円 | 978,200円 |
F | 1,003,300円 | 1,182,500円 | 1,370,200円 | 1,495,100円 |
※燃油サーチャージ、空港税、航空保険料などは別途加算。
※Y:エコノミークラス、C:ビジネスクラス、F:ファーストクラス
スカイチーム
加盟航空会
アエロフロート・ロシア航空、アルゼンチンン航空、アエロメヒコ航空、エア・ヨーロッパ、エールフランス、アリタリアーイタリア航空、チャイナエアライン、中国東方航空、中国南方航空、チェコ航空、デルタ航空、ガルーダ・インドネシア航空、ケニア航空、KLMオランダ航空、大韓航空、ミドル・イースト航空、サウディア、タロム航空、ベトナム航空、廈門航空
以上、20の航会社が加盟、就航国は177か国です。(2016年12月現在)
料金が安めの航空会社が多いイメージです。オセアニアやアフリカには弱いかな?と思いがちですが、大韓航空がオーストラリアやニュージーランドへ、エールフランスがアフリカの主要都市へ就航しています。
世界一周運賃
マイル制の世界一周航空券で燃油サーチャージ込の料金となっています。
全旅程で途中降機は3~15回まで(26,000マイル以内運賃は途中降機は3~5回まで)、同じ都市での途中降機は1回だけ、経由・乗り換えは2回まで可能です。
有効期限は1年間で、必要最低旅行日数は10日です。
26,000マイル以内 | 29,000マイル以内 | 33,000マイル以内 | 38,000マイル以内 | |
Y | 359,100円 | 400,600円 | 481,100円 | 554,100円 |
C | 638,400円 | 712,100円 | 810,300円 | 933,100円 |
F | 設定なし | 1,503,600円 | 1,697,100円 | 1,956,100円 |
※空港税、航空保険料などは別途加算。
※Y:エコノミークラス、C:ビジネスクラス、F:ファーストクラス
バリューアライアンス
加盟航空会社
セブパシフィック航空、チェジュ航空、ノックエア、ノックスクート、スクート、タイガーエア・オーストラリア、バニラエア
以上、アジア・太平洋地域の格安航空会社7社によって設立、アジア太平洋地域の20か国、160以上の就航地をカバーしています。(2018年5月現在)
専用のウェブサイトにて出発地・最終目的地を指定するだけで、バリューアライアンスの路線ネットワークの中から乗り継ぎルート・利用便・最適な運賃を選択し、予約・決済できます。
座席指定・追加手荷物・機内食など、付帯サービスも利用便と同時に購入可能。
また、他社接続便に乗り継げなかった場合、無償で振替手配が可能になりました。(航空会社事由の場合)
ただし、マイレージの積算、共同ラウンジの運営、コードシェア便の運航、乗継のダイヤ調整、スルーチェックインはありません。
一括予約はできるけれど、乗継空港にてその都度出入国、手荷物の引き取り、預け入れが必要です。
複数のLCCを乗り継いて目的地に向かう場合、いちいち荷物をピックアップして再度預け入れしないといけないのは面倒ですが、航空会社都合で飛行機が遅れて接続便に乗り継げなかった場合、無償で振替してくれるのは助かります。
今後もっとサービスが向上すると嬉しいですね。
マイレージプログラム
ANAやJALのステイタスがそのままアライアンスのステイタスとして利用できます。
ANAならプラチナ(SFC含む)以上でスターアライアンス・ゴールドメンバーに、JALならサファイア(JGC含む)でワンワールドのサファイア、JGCプレミア以上でエメラルドメンバーの資格があります。
アライアンスの上級会員になれば、アライアンス加盟航空会社利用する際、チェックインカウンターやラウンジ利用などさまざまなサービスが利用できるので、旅がより一層快適になります。
また、アライアンスには加盟していなくても、マイレージを提携している航空会社の場合、マイルが積算されることがあります。ANAのエティハド航空やハワイアン航空、JALのエミレーツ航空やジェットスターなどです。(航空会社によってコードシェア便でないといけないなど、ルールがあります)
まとめ
アライアンスのおかげで、世界一周が身近に感じると思いませんか?
各アライアンスとも、世界一周航空券の 料金は一年を通して同額、出発後の予約変更や経路変更も可能と、フレキシブルに対応することができます。(別途手数料が必要な場合や、変更できない場合があります)
まとめて休みが取れない!っていう場合は、工夫すれば2〜3回に分けて使用することも可能です。(追加の航空券が必要になる場合もありますが…)
また、そのほかにもサークル運賃といって、太平洋地域複数国への周遊旅行などに使える運賃もあります。
各アライアンスの加盟航空会社を見比べて、自分にとって一番使い勝手の良いアライアンスを見極めることが大切ですね。
でも、本音を言うなら、自分好みのアライアンスを作りたいです(笑)