新型コロナウィルスの影響で海外への渡航が制限されていますが、コロナの封じ込めに成功している国から、少しづつ旅再開に向けた前向きなニュースが聞こえてくるようになりました。
最近は日本でも感染者数が減ってきているので、うまくいけば年末には海外へ渡航できるかも?
また、日本も段階的にインバウンドの受け入れ開始を検討しているようです。
トラベルバブルとは?
中国と台湾、タイとベトナム、オセアニア(オーストラリア+ニュージーランド)のように、複数国間だけで相互交流を行い、それ以外の国とは国境を閉鎖するという渡航基準。
新型コロナウィルスの収束にめどが立ち、安全だと思われる二国間から入国制限を解除し、バブル(バリアをはる)で守るということ。
アフターコロナの旅行開始のスタンダードになるのでは?と言われています。
いきなりすべての国に対して扉を開くのではなく、安全な国から渡航再開。当然の考えです。
日本もその最初のグループに入れるように、今はしっかりと感染防止対策をしていかないといけません。
台湾
国際線再開に向けて嬉しいニュースが飛び込んできました。
台湾政府は、国際観光と入境規制を10月から徐々に緩和する方向で検討を進めている。交通部(交通省)は交通・観光分野の緩和措置に関する草案をまとめ、中台間の航空旅客便を10月1日から再開する方針だ。新型コロナウイルス感染症の感染状況が台湾、中国で一段落している現状を踏まえ、観光や経済の振興に軸足を移す。
NNA ASIA アジア経済ニュース
16日付経済日報などが伝えた。10月1日からは中台間の航空旅客便や海運の旅客便などを再開する方針。台湾でのトランジットや台湾入境者の公共交通機関の利用、国際クルーズ船の寄港などもそれぞれ再開する考え。
「防疫旅行」「安心旅行」「国際観光・旅行振興」の3段階に分けて観光業の振興を図る計画のようです。
安全な国内旅行からスタートし、最終的には海外の感染制御国からの旅行客受入れを解禁すると発表しました。
第一段階:「防疫旅行」、5月27日から7月31日まで。 感染防止対策を施した観光を実施。
第二段階:「安心旅行」、8月1日から10月31日まで。マスクの着用、検温、ソーシャルディスタンスの確保をすべて不要とする、コロナウィルス前の旅行スタイルに戻す。
最終段階:「国際観光・旅行振興」、10月1日から12月31日まで。入国制限の解除など国際観光需要の回復を進めていく。
この戦略通りに事が進み、日本がうまく感染者数を抑えることができれば、年末には台湾旅行が実現しそう。
今後、観光誘致を再開していく国の模範になりそうですね。
バリ島
インドネシア観光省はコロナが収束に向かえば6月から10月の間に、バリ島やビンタンのあるリアウ諸島、ボロブドゥールなどの世界遺産を有するジョグジャカルタなどの観光地への観光誘致を再開する方針だと発表しました。
バリ島の新型コロナウィルス感染者数は、インドネシア全体の総数からすると抑えられている印象ですが、インドネシア全体はまだまだ感染拡大しているので、入国制限解除を検討するのは少し早いのでは?と思いますが、バリ島は観光業がメイン産業なので失業率が深刻な問題となっています。そのため、早めに対策を打ち出したいのかもしれません。
詳しくはこちら(英語サイト)をご覧ください。
タイ
タイのナショナルフラッグであるタイ国際航空が経営破綻し、会社更生手続きを申請するというショッキングなニュースが飛び込んできました。
コロナ前から経営状況が芳しくなかったのですが、コロナが最後の一押しになったようです。
国営企業なので、当初は国が支援していく方向で話し合っていたようですが、リストラなどの再建計画案に労働組合が強固に反対したため、話し合いが決裂し、会社更生手続きを申請することになったようです。
事業を継続しながら、債務再編やリストラを実施し、経営再建を目指すとのことなので、フライトの運航は継続していくようですが、路線の縮小は否めないですね。
そんなタイは現在、新型コロナウィルス感染拡大が広がる国外からの入国者には14日間の行動制限を求めていますが、韓国・中国・香港・マカオを感染症ゾーンのリストから削除することを決定したと発表しました。
これにより、これらの地域からの入国者には14日間の行動制限は免除されることになります。
が、残念ながら6月末までは海外からの航空機の乗り入れを禁止しているので、すぐにタイに旅行できるわけではありません。
でも、日本も早く感染症ゾーンのリストから削除されるといいですね。
10月を目途に外国人の受け入れを検討するとのことなので、その時に乗り遅れないように、日本もきっちりと感染防止しておかないと。
新型コロナウィルスによる死者が0人のベトナムも専門家や公人の往来から、国際線の段階的な再開を検討しているようです。
旅行客の受け入れはそのあとなので、まだ少し先になるとは思いますが、国際線再開のニュースは嬉しいです。
日本は?
日本政府は入国制限を3段階で緩和していくことを検討していると日経新聞が報じました。
まずはビジネス客と研究者を入国制限対象から解除し、次に留学生、最後に観光客と緩和してく方針です。
緩和の時期はまだ決まっておらず、国内外の感染状況を見極めながら徐々に対象を広げるとのことなので、他国と足並みをそろえるとなると秋くらいかな?という印象。
時期は未定でもこういう明るいニュースは嬉しい限り。
年末にはどこかに飛べるかも?と期待してしまいます。
IATA(国際航空運送協会)の予測
IATA(国際航空運送協会)は新型コロナウィルスにより激減した航空需要が2019年の水準に回復するのは、国際線は2024年、国内線は2022年になるとの見通しを発表しました。
今回のコロナによって、国内・海外出張しなくてもビデオ会議で十分なのでは?との見方もあるようなので、今後は出張の需要が減ることが予想されます。
となると、2019年の水準に戻ることはないかもしれません。
色んな航空会社でA380などの大型機の退役が早まると言われているのは、今後の需要減を見越してのことだと思います。航空会社にとっては厳しい未来です。
また、2020年4月に実施した調査によると、最初の旅行は自国内にすると回答した人は58%、14日間の隔離措置があるなら旅行を検討しないと答えた人は69%となっています。
確かに、隔離措置があるうちは旅行するのは厳しいですよね。特に、日本人は休みが短いので、隔離されているうちに旅行期間が終わってしまいますから。
隔離措置をなくすためには、やっぱり今我慢して、感染者数を減らすしか方法がないんですよね。
あとは一刻も早くワクチンと治療薬ができるのを祈りながら待つのみです。
まとめ
航空会社の経営破綻やA380など大型機の早期退役など、旅行業界には暗いニュースばかり。
そんな中、国際線再開に向けた動きはとっても明るく嬉しいニュースです。
まずはビジネス客からになるので、私たち一般人が観光に出かけられるのはまだまだ先かもしれないけど、少しでも希望が出てきたのは嬉しいです。
イタリアも6月3日よりシェンゲン圏内の旅行者限定ではあるけれど、観光を再開すると発表しました。
観光業が国内経済の13%を占めているため、夏のバカンスシーズンまでに制限を解除し、経済回復に向けて弾みをつけたい考えのようです。
もちろん第2波、第3波に対する不安はあるけれど、後ろ向きになってばかりじゃなく、年末は台湾に行けるかも?2021年のGWはタイでバカンス?なんて、前向きに楽しく未来のことを考えたいですね。